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教員情報(SAKAMOTO Miki)
氏名・職名 |
坂本 美紀(さかもと みき,SAKAMOTO Miki)教授 |
メールアドレス |
msakamo [at] pearl.kobe-u.ac.jp |
取得学位 |
博士 (教育学) (京都大学) |
研究分野 |
教育心理学 |
[学部] 所属 |
人間形成学科 心理発達論コース |
研究テーマ |
教科学習における知識の獲得とその活用について,学習者の内的過程と学習環境づくりの両面から研究しています。
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[大学院] 所属 |
[博士課程前期課程] 人間発達専攻 こころ系講座
[博士課#091;博士課程後期課程] 人間発達専攻 こころ系講座
[(旧)#091;博士課獚士課程前期課程] 心身発達専攻 心理発達基礎論コース
[(#091;(旧)博士課程後期課程] 心身発達専攻 心理発達論分野 |
研究テーマ |
児童の協調的な学びのプロセスとその支援に関心があり,科学的思考や科学的リテラシーを育成する授業の開発とその評価に取り組んでいます。
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研究者情報 |
神戸大学研究者紹介(KUID) |
教員サイト |
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研究室紹介 |
心理学から,子どもの学びと育ちを考える
心理学といえば,人間関係のコツや性格テスト等を連想する人が多いと思います。しかし,教育心理学の分野では,学び方や教え方,子どもの成長過程や適応,進路決定など,学びと育ちのプロセスが,心理学的研究の対象となっています。私のゼミでは,子どもの学習と発達について,心理学の知見を元に語るための研究を志向しています。3年生では,テーマを決めて,計画立案,データ採取,分析,結果解釈という研究プロセスを,ゼミの仲間と共同で経験します。4年生では,ゼミ生個人の関心に基づいて研究テーマを設定し,これまで学んだ知見とスキルをフルに活用しつつ,一人で卒業研究に臨みます。苦労して採取したデータで,自分の仮説を実証し,レポートや論文の形式で発信するプロセスは,山あり谷ありの経験です。学業生活を支えるのは,苦楽をともにする仲間や,頼れる先輩たち。学業・研究以外にも様々な語らいをしながら,研究と友情を深めていくのです。
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研究最前線 |
心理学の知見に立脚して,学習環境づくりに貢献する
いわゆる学力の低下や二極化,応用力 (数学的リテラシー,科学的リテラシー等) の弱さといった日本の児童生徒の実態は,教育心理学においても重要なテーマです。これまでの心理学の知見に立脚し,学習を,知識構築過程/既有知識に依存した過程/状況依存/他者との協同過程/自己モニタリングの過程 (メタ認知) 等として捉えた,実践的な研究が増加しています。私はこれまで,児童期を対象に,算数や理科,科学教育の領域において,獲得した知識を用いて考える力について研究してきました。最近は,附属学校の研究プロジェクトに参加させていただき,理科や総合的学習において,科学的思考や科学的リテラシーを育成する授業の開発とその評価に取り組んでいます。具体的には,学習した科学的法則を用いて目の前の現象について考える力,科学的証拠をもとに,科学技術と社会に関する問題に対して解決策を提案する力,等の育成を目指した協調学習の単元を開発し,その成果評価にもとづくカリキュラムの改善を行う,デザイン研究です。科学教育・情報教育などの研究者側が理論を元に提起したアイディアを,教員の方々が,豊富な実践経験と児童理解に基づき,具体的な授業計画や学習活動,評価テストへと現実化して下さる手腕は,毎回感動的でした。個人研究では,学習環境づくりに関する研究の一環として,人的資源に限りのある学校現場における,学習上のニーズを持つ子どもへの支援体制の実態と,教師や他の支援者が直面する課題や問題点についても調査しました。質の高い協調学習を実現するためには,人的資源も含めた様々な工夫が必要で,しかし常に明確な成果が得られるわけではありません。また,学習研究の最大のハードルは協力校探しであり,最近は更に困難になっています。そういった点も含め,学習支援研究という難事に取り組み,その面白さを体験する人が,一人でも増えてくれればと思います。
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